30と40のあいだ

2月7日に、エッセイ集『30と40のあいだ』が幻冬舎文庫から出ました!

カバー、可愛いでしょ。帯を取ると、30代後半らしい(ていうか、ほぼ私の)ちょっとぷよっとした下半身が現れるのがポイントです。

以前、ファッション誌GINGERと文芸誌GINGER L.で連載していたエッセイをまとめたものです。
34歳で書いたものがメインなのですが、この3年で考え方や感じ方もだいぶ変わったので、37歳の今はこう感じてるよっていうアンサー的なエッセイも書き下ろしてセットにしてみました。
さらに、単体のエッセイも10本くらい書き下ろしてます。(けっこうがんばった!)

私は時間とともに考え方がどんどん変わるタイプで、1年前に書いたものはもう「なんか…青い!」って感じて読み返すのが恥ずかしくなるレベル。
過去の漫画なんて、もう相当な覚悟がないと開けません。

だからこの本も、34歳の時の考えを今そのまま世に出すことがどうしてもむず痒くて、出版の恥はかき捨てだ!という気にもなれず。そこで思案の末、3年後の今はこうだよ、っていう文章をつけるということに。そうすることで、晴れやかに本を送り出すことができました。

34歳の時のエッセイの何がむず痒いって、まず文体のノリ!なんだその勢いは。3歳若いだけで、そんなに前のめりなのは何故だ。そして内容!赤裸々すぎる。恋愛とか、過去のことを赤裸々に書きすぎ!いや別に隠すことじゃないけど、今だったらなんだか気恥ずかしくてそこまでは書かないぞと思う。この3年で私はたしなみある淑女になったのだろうか…いつそんな機会が…?
そんな過去のエッセイを読み、悶絶しながら、弁解するような気持ちで「いまは!!こうです!!」というエッセイをしたためました。悶絶して書いてホッとする、という作業、けっこうエグかったです。

そんなふうに、この本を出すことは、まさに過去の自分と今の自分の折り合いをつける、という作業でした。

みんなは、過去の自分とどうやって折り合いをつけているのだろう。文章などの記録を残さない人は、あまりそういうことを意識する機会はなさそうだけど、ブログやツイッターをやってる人たちは、そのへん悩んだりするのかな?

ちなみに私は、mixiにかなりの量の日記が残っているけど、全くと言っていいほど読み返しません。でもこれは人目につかない仕様にしているから、まあいい。
ツイッターに関しては、2016年の11月に一念発起して、過去のツイートを全部洗って、今の自分から見るとしっくりこないなーと感じるツイートを2万件断捨離しました。タップしすぎて人差し指の指紋が消えてツルツルになったのはいい思い出です…。
文章だけじゃなくて写真も苦手で、卒業アルバムも、撮りためたデジタルデータも見返しません。子供の写真はたまに見るけど、「でも振り返るにはまだ早いな」という気持ちになる。なんにせよ、過去を見るのがあまり得意ではない。

そういえば、この本の解説を担当した穂村弘さんが、私のそういうところを思いっきり見抜いていて、解説を読んだ私はそうとうびっくりしたんです。いやほんと解説が…解説がほんとうにすばらしくて。解説読むために買ってくださいってほうぼうで言ってしまうくらいです。
電子版にも収録されていますので(後日アップデートされたので、今持ってるものに入ってない!という方はお使いの電子書籍サイトのヘルプに沿って改訂版DLしてみてください)ぜひ、お読みいただけたらと思います。

あ、「30と40のあいだの女子」じゃなくても楽しめますよ!たとえば20の男子でも。たぶん。

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